では実際にFXの確定申告をする際の手順を解説します。
確定申告を行うにはまず
確定申告書を作成します。
確定申告書は手書きで提出、または国税庁のHPからネットで作成することも可能です。
1.国税庁のHPから確定申告書作成コーナーを開く
ネットでの確定申告書の作成はこの画面から行います。
画面の内容に従って、給与やFXの収入額やかかった経費などを順番に入力していきます。
※平成28年度分からマイナンバーの入力が必要になりますので注意して下さい。
2.作成する確定申告書の種類を選ぶ
確定申告書にはe-taxと書面提出の2種類ありますが、今回は書面提出での手順を説明していきます。
e-taxは手続きがすべてネットで完結しますが、手続きが面倒だったり、OS対応してなかったりする場合があるので、初めて確定申告する際は書面で提出がいいでしょう。
申告書の種類を選択する画面で「所得税コーナーへ」を選びます。
次の画面では真ん中の「左記以外の所得のある方」から作成開始をクリックします。
作成を始める前に、もう一度提出方法を選択する画面が出てくるので確定申告書等を印刷して税務署に提出にチェックします。
3.所得を入力する
まずは収入金額・所得金額に関する入力を行います。
総合課税の所得の欄から、給与所得など各種の収入や控除額を画面の指示に従って入力していきます。
給与は源泉徴収票の金額を入力します。
学生や専業主婦でFX以外の収入がない場合は入力は不要です。
その場合は次の入力項目へ進みます。
4.FXの取引内容を入力する
次にFXの収入を入力します。
先ほどの画面の下にある分離課税の所得の欄から先物取引に掛かる雑所得をクリックします。
クリックするとこの画面に進みます。
1.所得区分は「雑所得」を、
2.取引の内訳入力の取引の種類は「外国為替証拠金取引」などを入力します。
決済年月日は空欄でOKです。
その他の項目は、取引先のFX会社から毎年2月頃に送られてくる年間損益報告書をもとに、1年間の合計を入力していきます。
決済の方法は差金決済と入力します。
FXの利益の合計額は、差金等決済に係る利益又は損失の金額に入力します。
★必要経費等の入力
必要経費等の欄にはFX取引に掛かった経費を入力します。
⇒ FXの必要経費として計上できるもの
委託手数料の欄は、FX会社からもらう年間損益報告書に手数料が引かれた金額が利益として載ってる場合は入力しないようにしましょう。
複数のFX会社で取引している場合は、下にある「もう一件入力する」をクリックして同様に入力します。
すべての収入の入力が終わったら次へをクリックして進みます。
5.各種控除の入力
収入の入力が終わると、次は各種控除を入力する画面に進みます。
先ほどの所得の画面で入力した以外の控除(雑損控除や医療費控除など)がある場合は画面の案内に従って入力します。
6.住民税の入力※重要!
次に住民税等の入力画面に進みます。
この画面に進んだらまず「住民税・事業性に関する事項」をクリックします。
この項目は副業でFXをしている方には特に重要なポイントになります!
住民税の納付方法についての選択画面では、「給与から差引き」「自分で納付」のどちらかにチェックを入れます。
副業禁止の会社等に勤めていて、FXの利益を会社に知られたくない方は「自分で納付」にチェックを入れてください。
FXで利益が出た場合は住民税の納付を自分で行えば、会社にFXの利益を知られることはありません。
⇒ FXの利益を会社に知られない方法
チェックと必要事項の入力が終わったら次の画面に進みます。
7.住所・指名の入力
次の画面に進むと住所・指名の入力画面になります。
画面の指示に従い入力が終わると申告書作成の全ての入力が完了し、画面に納税額が表示されます。
8.申告書の印刷
納税額が表示され、「次へ」をクリックすると申告書の印刷画面に進みます。
以下の必要書類を印刷したら申告書の作成は終了です。
・確定申告書B 第一表
・確定申告書B 第二表
・確定申告書 第三表(分離課税用)
・先物取引に掛かる
雑所得等の金額の計算明細書
損失繰越がある場合は、所得税の確定申告書付表(先物取引に係る繰越損失用)も必要になります。
印刷したものを税務署に提出すれば確定申告は完了です。